医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 抗悪性腫瘍剤「スプリセル」の全例調査が終了-ブリストル

抗悪性腫瘍剤「スプリセル」の全例調査が終了-ブリストル

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年03月19日 PM01:00

新規構造のチロシンキナーゼ阻害剤

・マイヤーズ株式会社(BMKK)は3月17日、同社が製造・販売を行っている抗悪性腫瘍剤「(R)錠20mg、同50mg」(一般名:ダサチニブ水和物)について、厚生労働省より、承認条件解除の通知を受領したと発表した。これにより、同剤の承認条件となっていた全症例を対象とした市販後の使用成績調査が終了となる。

同剤は、新規構造のチロシンキナーゼ阻害剤。2006年6月に米国で承認されて以来、ヨーロッパ、日本を含む、60か国以上で承認、販売されている。がん細胞の増殖に関与する5種類のチロシンキナーゼ/キナーゼファミリー(BCR-ABL、SRCファミリーキナーゼ、c-KIT、EPH(エフリン)A2受容体及びPDGF(血小板由来増殖因子)・受容体)に対するATPの結合を競合的に阻止し、がん細胞増殖シグナルの伝達を阻害することにより、抗腫瘍効果を発揮するという。

目標症例数800例を超える7,988例の患者を登録

スプリセル錠は、国内での治験症例が極めて限られていることから、2009年3月の発売以降、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することが条件とされていた。これにより、同剤使用患者の背景情報を把握するとともに、同剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集することが義務付けられていた。

この条件のもと、2009年12月末までに目標症例数800例を超える登録がなされ、それ以後も症例登録を継続し、2015年3月10日現在、日本で7,988例の患者が登録されているという。

全例調査で得られたデータをもとに、厚生労働省に提出した報告書から、患者背景、安全性及び有効性に係る情報が適切に収集されており、その情報に基づいて同剤の適正使用に必要な措置が講じられていると判断され、今回の全例調査が終了となった。

▼外部リンク
ブリストル・マイヤーズ株式会社 ニュースリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待