国内初、通院での治験実施が可能な治療センター
国立がん研究センターは3月16日、中央病院に国内初の通院で第1相試験を含む治験の実施が可能な「第二通院治療センター」を開設し、3月23日から本格稼働すると発表した。
画像はプレスリリースより
現在、海外の主ながんセンターでは、第1相試験を含む多くの臨床試験を外来で実施しているが、国内においては設備・体制の整備が遅れており、特に第1相試験においては入院で実施しているのが現状だ。
同センターは海外同様に、臨床試験を外来で実施することを可能にする設備・体制を整備。安全かつ確実に実施するために欠かせない臨床研究コーディネーター(CRC)、がん化学療法看護認定看護師、がん専門薬剤師、検査技師など専門職種も十分に配置し、チーム医療で患者を支援する体制を整えたという。
新しい外来化学療法モデルの構築に期待
厚生労働省によると、働くがん患者は日本国内で約32万5千人と推計されており、抗がん剤による治療もその多くが外来で行われている。治験・臨床試験においても同様に、可能な限り生活を維持しながら参加できる環境の構築が求められている。
国立がん研究センター中央病院は、同センターの開設により日本における新しい外来化学療法モデルを構築し、ナショナルセンターとしてさらに治療薬開発に貢献したいとしている。
▼外部リンク
・国立がん研究センター プレスリリース