医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 厚生労働省、高額レセでGE割合低く―協会けんぽ調査で判明

厚生労働省、高額レセでGE割合低く―協会けんぽ調査で判明

読了時間:約 1分32秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年03月18日 AM10:30


■効果的な差額通知を

高額療養費の対象相当となる調剤レセプトのGE薬の使用割合を調べたところ、対象外のレセプトに比べて低い傾向にあったことが、全国健康保険協会(協会けんぽ)の調査で分かった。1カ月で2万6410点未満のレセプトでは使用割合が58・6%だったのに対し、2万6410点以上の高額レセプトでは34・5%にとどまった。厚生労働省が16日の全国関係会議で報告したもので、さらに高額療養費制度を利用する被保険者にも差額通知を送り、使用促進への前向きな対応を都道府県担当者に要請した。

協会けんぽは、昨年9月の1カ月分の調剤レセプトのうち、一般の高額療養費対象相当となる2万6410点(医療費で26万4100円)以上のレセプトを調べたところ、GE薬の使用割合が34・5%と、2万6410点未満のレセプトの58・6%に比べて低いことが分かった。

既に希望カードの配布については、2013年度に全47の広域連合で達成、差額通知の送付は43広域連合(91%)に達しているなど、多くの広域連合で一定の対象者に差額通知の送付が行われている。

厚労省は、協会けんぽの調査を踏まえ、全ての広域連合で高額療養費制度を利用する被保険者にもGE薬の利用差額通知を送るよう促し、「処方されている医薬品が保険診療でカバーされていること、その薬価を周知するなど、効果的な差額通知のあり方を検討してほしい」と要請。GE薬の使用促進に一層貢献する前向きな取り組みを求めた。

これまで全市町村が加入する後期高齢者医療広域連合は、健診以外の保健事業として、GE薬に切り替えた場合の薬代の自己負担軽減額を通知するGE薬利用差額通知の送付や、GE薬の希望を医師や薬剤師に伝えやすくする「希望シール」「希望カード」の作成、被保険者への配布等を行い、GE薬の使用促進に取り組んできた。

厚労省は、15年度予算案に約2億4000万円を計上し、引き続き同広域連合が行うGE薬の使用促進事業を支援することにしている。

今月中に全国の広域連合に通知を発出し、高額療養費制度を利用する被保険者に対し、さらにGE薬の使用促進を図るよう周知する予定である。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【PMDA】コロナ薬投与で注意喚起-妊娠可能性ある女性に
  • 【薬価部会】不採算品再算定、対象絞り込みを-25年度中間年改定
  • 【厚労省調査】敷地内薬局、専門連携の1割-処方箋集中率は93.1%
  • 【臨試協調査】外資が日本を第I相拠点に-国内実施のメリット認識か
  • 【NPhA】半数以上が後発品を選択-長期品選定療養に一定効果