病院薬剤師と薬局薬剤師のがん領域の連携が各地で進んでいることが、14、15日に京都市内で開かれた日本臨床腫瘍薬学会学術大会で示された。病院薬剤師はお薬手帳などを介してレジメンや治療スケジュールなど様々な情報を提供。薬局薬剤師はその情報を受けて副作用のモニタリングなどを実施し、病院にフィードバックする。ただ、こうした仕組みが地域の全薬局で認知され、活用されているとは言いがたいのが現状だ。今後は、基幹病院と門前薬局間の連携だけでなく、いかに地域の薬局に幅広く浸透させるかが課題として強調された。
日本大学板橋病院薬剤部の葉山達也氏は、約5年前に近隣4区の薬剤師会と共に発足した地域病薬連携ワーキンググループ活動の一環として、がん領域の連携推進に取り組んできたことを報告した。