DVR アナトミック プレートから着想を得て設計
バイオメット・ジャパン合同会社は、脛骨の足首上部の骨折(脛骨遠位端骨折)の外科的治療の際に、骨折した部分の骨を直接プレートとスクリューで固定する骨折治療材料「ALPS(アルプス)ティビア システム」を3月9日から整形外科の医師向けに国内発売すると発表した。
画像はプレスリリースより
ALPSティビア システムは、プレートにねじ穴が付いており、骨片にねじ込むスクリューの角度が、骨を最も強固に固定できる方向を向くように3次元的に設計されている「やぐら」構造を採用しているのが特長。
同製品は、同社の手首骨折時の治療用ロッキングプレート「DVR アナトミック プレート」(DVR)から着想を得て設計されたもの。DVRは、同種製品の草分け的存在として2000年の米国での発売後、広く世界中で使用されており、2015年2月時点では世界で約50万例の使用実績がある。
患者の骨の形に合わせてカスタマイズが可能
ALPSティビア システムのプレートは、直接骨の表面に置いた状態でも専用の器具を使って容易に曲げることができ、一人一人の患者の骨の形に合わせてカスタマイズして使うことが可能で、より確実な固定が期待できるという。また、プレートの形をカスタマイズして使えることで、患者自身が皮膚の上から触った時の違和感がより少ないといったメリットもある。さらに、骨折の種類や骨折部位は多種多様なため、個々の症例に幅広く対応できるよう24種類のプレートを準備したという。
ロッキングプレートを用いた治療では、その固定力によって折れた骨片のずれを元の位置に戻して固定した後、そのまま一定期間維持することができるため、受傷前に近い形に骨を接合させることができる。これにより、関節周辺の骨折では、治癒後の関節可動域が良好で、将来的に変形性関節症になるリスクを軽減できると期待されている。
▼外部リンク
・バイトメット・ジャパン合同会社 プレスリリース