月経に対する“思い込み”と“我慢”が招く、婦人科受診へのためらい
バイエル薬品株式会社は2月23日、18~45 歳の月経のある一般女性約4,500名を対象に実施した、過多月経(月経過多)の意識・実態調査の結果を発表した。この調査は、同社が婦人科疾患領域における患者の生活の質の向上に貢献すべく行っている、情報提供活動の一環として実施したものだ。
画像はプレスリリースより
ライフスタイルや価値観が昔と大きく変化している現代女性では、妊娠・出産回数の減少傾向により、生涯に経験する月経回数は増加しており、月経関連のトラブルや婦人科疾患が増加傾向にある。また、経血量や周期の乱れ、月経痛などによって思わぬ病気が見つかることもあり、月経は女性の健康のバロメーターであるといわれているが、月経に関する話題は家族・友人などごく身近な人としか相談しない傾向にあり、月経に対する思い込みや誤解が生まれやすい状況にあるという。
過多月経症状がある女性の婦人科受診率はわずか15%
今回の調査結果では、一般女性の約4割に過多月経の症状が報告された一方で、その症状を持つ女性の約7割が「自分の経血量が正常かわからない」、「自分の経血量は正常の範囲内」と回答。多くの女性が症状を自覚するための判断基準を持ち合わせておらず、症状を自覚していても我慢するものとして、放置していることが示唆された。
また、過多月経症状がある女性の婦人科受診率はわずか15%と、月経に関する誤った認識や婦人科受診への抵抗感が顕著に現れたという。婦人科を受診しない理由については、「病院へ行くほどひどくない(62.5%)」、「自分の経血量は特に多くないと思う(33.6%)」などと回答。多くの女性で婦人科受診の機会を喪失していることが懸念される結果となった。
過多月経の原因は、子宮筋腫、子宮腺筋症などの子宮の病気であることも多く、放っておくとこれらの病気が悪化する可能性がある。また、過多月経により貧血状態になることで心臓に負担がかかり、動悸、息切れなどを引き起こすことも。さらに重い貧血が長期に続くことによって、心不全に至るケースもあるという。
月経に対する誤認識や婦人科受診への抵抗感を払拭するためには、月経トラブル・婦人科疾患に関する正しい情報が認知されることが重要だ。バイエル薬品は、女性の健康管理に関する情報提供活動を通じ、これらの正しい理解の浸透と、婦人科受診のきっかけ作りに取り組んでいきたいとしている。
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・バイエル薬品株式会社 ニュースリリース