小児適応を持つ日本で唯一のNaチャネル遮断薬
エーザイ株式会社は2月19日、日本において頻脈性不整脈治療剤 「タンボコール(R)」(一般名:フレカイニド酢酸塩)の新しい剤形となる「タンボコール細粒 10%」の製造販売承認を取得したと発表した。
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同剤は、心筋のナトリウムチャネルを抑制し、心臓の興奮伝導を遅らせることにより、頻脈性の不整脈を抑える薬剤。日本では成人に対する頻脈性不整脈治療剤として、1991年に承認・発売している。小児の適応については、2010年5月に頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動、発作性上室性、心室性)の効能・効果で承認され、小児における頻脈性不整脈の適応を持つ日本で唯一のナトリウムチャネル遮断薬となっていた。
粉砕による用量の調整が必要だったタンボコール錠
その一方、タンボコール錠の小児への投与にあたっては、年齢、体表面積に応じて、錠剤の粉砕による用量の調整が必要となるため、小児への投与に対応可能な剤形の開発が求められていた。
同社は、医療現場のニーズを踏まえた製剤検討を行い、小児における用量調整や錠剤の服用が困難な患者への投与が可能となる10%細粒剤を開発。錠剤との生物学的同等性を検証する臨床試験を実施した上で、2014年1月に剤形追加の承認申請を行っていた。
なお同社は、小児の頻脈性不整脈に対してはタンボコール錠の他に、2011年5月にカルシウム拮抗性不整脈治療剤「ワソラン(R)錠 40mg」および「ワソラン静注 5mg」の小児適応の追加承認を取得している。
▼外部リンク
・エーザイ株式会社 プレスリリース