発売以来、国内で10万人以上に使用された抗てんかん薬
大塚製薬株式会社とユーシービージャパン株式会社(UCB)は2月20日、国内で共同開発・販売を行う「イーケプラ(R)錠250mg、同錠500mg、同ドライシロップ50%、イーケプラ点滴静注500mg」(一般名:レベチラセタム)について、既承認の併用療法から、レベチラセタム単剤での使用を可能にするための一部変更承認申請をUCBが行い、「てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)」の効能・効果で承認を取得したことを発表した。
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イーケプラ錠は、てんかん患者の部分発作に対する他の抗てんかん薬との併用の適応で2010年に日本で発売し、既に10万人以上に使用され、抗てんかん薬の国内売上市場シェアが最も高い薬剤だ。全世界においても100以上の国・地域で承認され、小児から高齢者まで幅広く処方されている。また点滴静注剤は2006年に欧州、米国で承認されたのをはじめ、既に40以上の国・地域で承認を取得。日本においては2014年7月に承認されているが、現在薬価未収載で発売はされていない。
部分発作を有する4歳以上のすべての患者に使用が可能に
てんかんの治療は、患者によっては小児期から長期にわたり薬剤を服用することになる。そのため、発作に合わせた適切な診断や薬の効果を評価し、眠気、ふらつき、認知障害、皮膚症状などの副作用の少ない、より適正な薬剤の単剤療法が望まれてきた。
そこで、日本てんかん学会や日本小児神経学会は、「部分発作に対する単剤療法」の適応取得に向けた開発要望を、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に提出。この検討会議より医療上の必要性が高いとの評価を得て2012年4月に開発要請があり、試験を実施し、今回の承認に至ったという。
今回の国内承認によって、イーケプラはてんかん患者の部分発作の適応症に対し、部分発作を有する4歳以上のすべての患者に対しての使用が可能となった。同剤は、世界では部分発作の治療において、他の抗てんかん薬との併用療法における標準的な治療薬として位置付けられるにとどまらず、国際抗てんかん連盟(ILAE)のガイドラインでは、単剤療法での有効性エビデンスのレベルが高いと評価されており、欧州では単剤療法開始時の第一選択薬の1つとして既に位置付けられている。大塚製薬とUCBは今回の承認をついて、てんかん治療の発展につながることを期待するとともに、てんかん治療をはじめとする中枢神経疾患治療への貢献を目指すとしている。
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・大塚製薬株式会社 ニュースリリース