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兵庫県薬剤師会、兵庫県病院薬剤師会、病薬会員を県薬の会員に―兵庫県薬と病薬、連携を検討

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2015年02月23日 AM10:15

兵庫県薬剤師会と兵庫県病院薬剤師会は、両会の連携強化に向けて検討を進めている。昨年、兵庫県薬内に「県薬・病薬会員の連携についての特別委員会」を発足させた。組織統一には至らないが、兵庫県病薬の会員が兵庫県薬に入会しやすくなる方策を話し合っている。焦点は会費の設定だ。実現すれば都道府県単位の薬剤師会の中で第1位の会員数になる。早ければ2015年度中に結論を出すという。

兵庫県病薬の事務局業務を兵庫県薬に委託するなど、両会は以前から良好な関係を築いてきた。また、社会から見れば薬局薬剤師も病院薬剤師も同じ薬剤師であり、薬剤師は一枚岩になって対外的に活動すべきという認識も、両会幹部の間で一致している。

こうした背景から同委員会が発足。両会から委員が4人ずつ出席し、昨年から具体的な検討を開始した。組織統一のハードルは高いため、現実的な折衷案として、どうすれば兵庫県病薬のほぼ全ての会員が兵庫県薬にも入会できるようになるのか、その方策を話し合っている。

焦点は会費のあり方だ。開局者や管理薬剤師を対象にした兵庫県薬A会員の年会費は6万6100円、B会員は2万1100円。別途、日薬の年会費としてA会員は1万8000円、B会員は7000円を負担する。

通常、病院薬剤師にはB会員の会費が適応されるが、兵庫県病薬や日病薬の会費に加えて、兵庫県薬と日薬の会費も負担することになるため、入会しづらいのが現状だ。

同委員会は現在、兵庫県病薬会員向けの「C会員」区分を新設して安価な会費にするなど、金銭的な負担を軽くする方策を検討している。日薬会費は必要になることから、そこに上乗せされる兵庫県薬の会費をどれだけの金額に設定するのかが論点になる。今年4月頃までに具体案をまとめ、両会の理事会に諮る計画だ。

兵庫県薬会長の赤松路子氏は「神戸市薬剤師会があって兵庫県薬神戸支部があるのと同じで、兵庫県病薬があって兵庫県薬の病院薬剤師支部があるという考え方ができる」と説明。「だらだら検討しても意味がない。できるかできないかを含めて検討を進めたい」と語る。早ければ15年度中に具体策をまとめ、16年度から実行に移したいという。

医療や介護など様々な領域で各職種や組織が連携する「地域包括ケアシステム」の構築に向けて、地域の病院薬剤師と薬局薬剤師の連携推進が求められている。両会の連携強化が実現すれば、各種研修会の相互乗り入れなどによって、両者の顔の見える関係づくりが進むと期待される。

兵庫県薬の会員数は約6500人、兵庫県病薬は約2100人。兵庫県薬の会員数は現在、各都道府県薬の中で大阪、東京に次いで第3位だが、連携強化によって約8500人に達し、第1位になる見通しだ。

都道府県単位での薬剤師会と病院薬剤師会の連携としては、11年に京都府薬剤師会と京都府病院薬剤師会が組織を統合した。このほか山口県、島根県では以前から、病院薬剤師会のほぼ全ての会員が薬剤師会にも入会している。

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