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日本製薬工業協会医薬品評価委員会PMS部会、RMP活用へ共通様式―リスク把握に「目次機能」

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2015年02月18日 AM09:45


■医療者の認知度向上目指す

日本製薬工業協会医薬品評価委員会PMS部会は、医療関係者向けに医薬品リスク管理計画(RMP)の目次機能を持たせた共通フォーマットを作成した。重要な特定されたリスクなどの情報を効率的に収集できる業界の共通様式を整備することで、医療関係者へのRMPの認知度向上を目指す。まず病院薬剤師への浸透を図り、医療現場でRMPを役立ててもらうため、近く同部会がまとめた共通様式案をもとに、日本病院薬剤師会と意見交換をスタートさせたい考え。

RMPは、個別の医薬品ごとに重要なリスク等を特定し、それに対応した追加の安全性監視活動、リスク最小化活動を文書化し、市販後安全対策を強化するもので、2013年4月1日以降に承認申請する新薬、バイオ後続品から適用された。既に約70品目のRMPが公開されているが、医薬品の安全確保に協力が必要となる医療関係者には、ほとんど知られていない。

これまで同部会は、製薬協加盟各社がRMPを作成し、規制当局に提出するための手引き、業務手順書モデルを公表し、当局対応を支援してきたが、既に各社がRMPを提出できる状況ができ、業界団体としての役割は一段落したと判断。

一方で、医療関係者に対しては、一部の病院薬剤師を除いて、ほとんど浸透していなかったことから、RMPの認知度向上を最優先課題と位置づけ、まず医薬品ごとのリスクを効率的に情報収集できる共通様式の作成に取りかかった。

共通様式の作成に当たっては、A4用紙1枚にまとめたRMP概要シートを先行的に提案していた山口大学病院薬剤部の取り組みを参考に、同部会としてRMPの概要を1枚で閲覧できる様式をまとめた。内容を要約するのではなく、あくまで医療関係者が知りたいと考える医薬品のリスクについて、RMPのどこを読めばいいか目次機能を持たせたもので、共通様式をもとに医療関係者が活用しやすいRMPのあり方を模索していく。

今後、まず病院薬剤師への浸透を図るため、共通様式を日病薬に提案し、改善点や活用方法などについて意見交換をスタートさせたい考えだ。既に日病薬は昨年12月、病院薬剤師業務にRMPを生かすよう提言を公表するなど、医療関係者にもRMP活用の機運が高まっている。こうした状況を捉え、業界側も医療関係者への認知度向上に積極的に取り組んでいく姿勢を示しており、製薬企業が立案したリスク管理の取り組みを、医療現場の医薬品安全対策につなげてもらいたいとしている。

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