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国立がん研究センター、モニタリング監査で指針―臨床試験手順を標準化

読了時間:約 1分21秒
2015年02月09日 AM10:15

国立がん研究センターは6日、癌領域の研究者主導臨床試験6グループによる臨床試験のモニタリング・監査ガイドラインを公表した。4月に施行される「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」では、臨床試験のモニタリングと監査を行うことが規定され、各施設で対応が求められる中、共通ガイドラインを公表することで、臨床試験の標準化につなげたい考え。

指針は、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)など6グループが、米国や欧州の代表的な多施設共同臨床試験グループの手順を参考にまとめたもの。これまで日本では、各臨床試験グループの実施手順に違いが多く、複数グループに参加する研究者に不要な手間を強いていたが、今回がんセンター研究支援センターが共通指針を作り、様々な臨床試験実施手順の標準化と効率化を進めていくことにしている。

モニタリング指針では、中央モニタリングの具体的な方法を明記し、モニタリングで必ずチェックすべき項目として、研究概要・登録状況・CRF回収状況、背景因子の集計、治療中止理由、プロトコール逸脱の可能性ある症例の検討等を定めている。モニタリングレポートのテンプレートを「ワード形式」で提供し、各研究グループで仕様を変更して使えるようにした。

モニタリングの頻度は、原則年2回レポートを発行することとし、具体的な頻度は試験ごとに規定するとした。

一方、監査ガイドラインでは、施設訪問監査の具体的な方法を決め、施設や症例の選定方法、監査時のチェック項目、評価基準等を定めた。監査結果報告書やチェックシートについてもワード形式で提供する。

施設訪問監査に当たっては、臨床試験の品質に最も大きく影響する参加施設への監査について規定。施設選定、症例選定の考え方や監査の手順、チェック項目、評価基準、監査結果の報告と対応、監査記録の保管を盛り込んでいる。

 

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