日本国内での独占的開発・商業化ライセンス契約を締結
アステラス製薬株式会社は1月30日、スギ花粉症を対象疾患として米イミュノミック セラピューティクス社が創製、開発している治療ワクチンJRC2-LAMP-vaxについて、同社と日本における独占的な開発・商業化のライセンス契約を締結したと発表した。
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同契約に基づき、アステラス製薬は、日本におけるJRC2-LAMP-vaxの独占的な開発・商業化の権利を取得すると共に、開発にかかる費用を負担する。現在、日本におけるJRC2-LAMP-vaxの第1相試験の開始に向け、準備を進めているという。
従来よりも短期間の投与で症状の寛解を目指す
JRC2-LAMP-vaxは、イミュノミック セラピューティクス社がジョンズ・ホプキンス大学からライセンス許諾を受けているLAMP-vaxプラットホームを使って開発した、スギ花粉症に対する治療ワクチン。スギの主要なアレルゲンであるCry j1およびCry j2をコードする2つのDNAプラスミドを含有する製剤で、従来の減感作療法より短い治療期間における数回の投与で、長期的な症状寛解を可能とする根本治療を目指すという。
アステラス製薬の上席執行役員・経営戦略担当である安川健司氏は、プレスリリース内にて次のように述べている。
「イミュノミック セラピューティクス社が利用するLAMP-vaxプラットホームは、アレルギー疾患に対する次世代の治療ワクチンの提供を可能とする新しい技術です。本提携により、日本国民の約4分の1は罹患していると言われているスギ花粉症に対して、安全で、かつ短い投与期間で治療を可能とするスギ花粉症治療ワクチンという選択肢を届けられることを期待しています」
さらにアステラス製薬は、日本におけるスギ花粉症以外のアレルギー疾患を対象としたLAMP-vaxプラットホームを用いたワクチンに関するライセンスについて、独占的な交渉権を留保するとしている。
▼外部リンク
・アステラス製薬株式会社 ニュースリリース