遺伝子組換えエリスロポエチンの分析法の研究開発
筑波大学と株式会社LSIメディエンスは、ドーピング検査における検体分析の研究開発に関して、1月29日に共同研究契約を締結したことを発表した。同契約は、日本国内において、大学とドーピング検査における検体分析機関との間で初めて締結された、分析法開発に関する契約となる。
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この契約に基づき、筑波大学医学医療系の竹越一博教授の研究グループとLSIMアンチドーピングラボラトリーは、主要な禁止物質の一つである「遺伝子組換えエリスロポエチン」(Recombinant erythropoietins:rEPO)によるドーピングを、液体クロマトグラフィー質量分析法を用いて検出する分析法の研究開発を実施するという。
国内唯一のWADA公認ラボ、LSIMのアンチドーピングラボラトリー
現在のドーピング検査におけるrEPOの検出法である電気泳動法は、分析に日数を要するほか、多くの人的資源が必要であり、一層の分析効率の向上が求められている。今回の研究では、電気泳動法に代わる高精度かつ迅速にrEPOの検出が期待できる、液体クロマトグラフィー質量分析法の確立を目的としている。
LSIMのドーピング検査事業を担うアンチドーピングラボラトリーは、国内で唯一世界アンチ・ドーピング機構(World Anti-Doping Agency、WADA)の公認を受けた検体分析機関。同研究を通して、筑波大学の強みの一つであるスポーツ科学分野の知見と、LSIMアンチドーピングラボラトリーが有する経験豊富な分析スタッフと最先端の設備を生かし、協働することによって、アンチ・ドーピング活動の発展に寄与することを目指すと述べている。
▼外部リンク
・筑波大学 プレスリリース