規制改革会議は1月28日、国民の関心が高い分野の検討課題をめぐり、世論喚起を目指す「公開ディスカッション」のテーマに、医薬分業における規制の見直しを取り上げることを決めた。患者の利便性と医薬分業の効果を踏まえ、患者視点に立った規制のあり方を3月12日に議論する。
公開討論のテーマは、多くの国民に身近で関心が高いものを取り上げる方針が打ち出されてきた。医薬分業についても、医療機関を受診した場合、誰もが一度は院外処方により、保険薬局で薬の調剤を受けたことがある身近な行為のため、選定された。
今回の論点の一つは、保険薬局と保険医療機関を一体的な構造とすること、保険医療機関と一体的な経営を行うことを禁止している規制により、医療機関から薬局に移動しなければならず、患者の利便性が損なわれているのではないかというもの。さらに、医療機関で薬を受け取る院内処方よりも、院外処方として保険薬局で薬を受け取る方が患者の負担額が大きくなることに対して、医療費の負担増に見合ったサービスを患者が受けられているのか、医薬分業の効果が本当に出ているのかという疑問について議論を行う。
これら医療機関と薬局の距離が離れていることに対する患者の利便性、負担額に見合ったサービスが実感されていないという医薬分業の効果等を踏まえ、患者視点に立った議論をする。