日本災害医療薬剤師学会は、災害時に活動できる薬剤師を育成するため、「災害医療支援薬剤師」登録制度をスタートさせた。東日本大震災における支援活動の経験を踏まえ、被災地で適切に行動できる薬剤師の育成が必要と判断。初期活動を担う専門チームの構築を目指し、継続的な研修を行ってきたが、昨年にカリキュラムが一巡したことから、研修を終えた薬剤師を災害医療支援薬剤師として登録することになった。
未曾有の被害を出した2011年3月の東日本大震災では、被災地支援に関わる薬剤師の活動が注目されたが、最も支援が必要とされる発災時から超急性期の被災地入りが遅れるなど、初期活動の課題も残った。実際、震災から約4年が経過する中で、医師、歯科医師の災害時対応は進んできたものの、薬剤師の対応は遅れていた。