DNAワクチン技術によって安全かつ短期間で製造
アンジェスMG株式会社は1月14日、DNAワクチン技術を応用し、エボラ出血熱対策医薬品として、抗血清製剤の開発を国内で開始することを発表した。
この画像はイメージです
同社が開発を計画している抗血清製剤は、エボラ出血熱ウイルスのタンパク質をコードするDNAワクチンをウマに摂取して得られる、ウイルスタンパク質に対する抗体を精製して製造。DNAワクチン技術を用いることで、病原ウイルス自体を取り扱わないため、安全かつ短い期間で製造が可能であることから、緊急の対策を必要とするエボラ出血熱の治療薬に適していると考えられている。
2015年12月期第1四半期から予備的な試験に着手
同社代表取締役社長の山田英氏は、プレスリリースにおいて以下のように述べている。
「抗血清製剤は破傷風やジフテリアなどの治療薬として実績があることや、エボラ出血熱の治療を目的として回復した患者の血清の投与が試されていることなどからも、エボラ出血熱の治療薬として抗血清製剤の可能性が期待されています。当社が開発する抗血清製剤は、罹患者の治療用や、感染リスクの高い医療従事者等の携帯用等、緊急対策用の医薬品として位置付けられることが想定されます」
同抗血清製剤の開発にあたって、同社はDNAワクチン技術を保有する米国Vical社と契約を締結。国内の独占的開発販売権を取得した。開発のためのワクチンはVical社が製造。2015年12月期第1四半期から予備的な試験に着手する。今後の開発計画については詳細が確定次第、公表していく予定としている。
▼外部リンク
・アンジェス MG株式会社 プレスリリース