中毒性メトヘモグロビン血症を効能・効果として
第一三共株式会社は1月5日、メトヘモグロビン血症治療剤メチレンブルー静注50 mg「第一三共」(一般名:メチルチオニニウム塩化物水和物)について、中毒性メトヘモグロビン血症を効能・効果として、2014年12月26日付で国内製造販売承認を取得したと発表した。
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同剤は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において検討され、開発企業の募集が行われた薬剤。第一三共は、フランスに本社を置くProvepharm SASより、国内における独占的開発・販売権を取得し、2014年3月に製造販売承認申請を行っていた。なお、同剤の開発にあたっては、未承認薬等開発支援センターより助成を受けているという。
発売後の一定期間、全例調査を実施予定
中毒性メトヘモグロビン血症は、医薬品、農薬など様々な原因物質によって血中メトヘモグロビン濃度が増加し、チアノーゼ、頭痛、めまい、呼吸困難、意識障害などの症状が出現する中毒性の疾患である。
同剤の用法・用量については、通常、生後3か月を過ぎた乳幼児、小児及び成人には、1回1~2 mg/kgを5分以上かけて静脈内投与する。投与1時間以内に症状が改善しない場合は、必要に応じて、同量を繰り返し投与できるが、累積投与量は最大7mg/kgまで。
また、通常、新生児及び生後3か月以下の乳児には、1回0.3~0.5 mg/kgを5分以上かけて静脈内投与する。こちらも、投与1時間以内に症状が改善しない場合は、必要に応じ、同量を繰り返し投与できるとされている。
同剤の安全性および有効性に関するデータを収集するため、発売後の一定期間、投与を受ける患者を対象に使用成績調査(全例調査)を実施する予定。同社は今後も、未承認薬・適応外薬の解消に積極的に取り組んでいくとしている。(遠藤るりこ)
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・第一三共株式会社 ニュースリリース