増加傾向にあるHIV感染者、AIDS患者数
ヤンセンファーマ株式会社は1月5日、抗HIV薬「プリジスタ(R)錠600mg」(一般名:ダルナビル エタノール付加物錠)が、2014年12月26日、日本における製造販売承認を取得したと発表した。
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HIVは、ヒトの体をさまざまな病原体から守るのに重要な免疫細胞に感染してこれを破壊し、最終的に後天性免疫不全症候群(AIDS)を発症させるヒト免疫不全ウイルス。厚生労働省の平成25年度エイズ発生動向年報によると、日本国内における年間のHIV感染者数およびAIDS患者数は1,500人を超え、2013年には累計で23,000人と報告されている。
抗HIV薬の治療経験がある患者を適応に
現在、日本国内では、「プリジスタ錠300mg」(2007年発売)に加えて、「プリジスタナイーブ錠400mg」(2009年発売)、「プリジスタナイーブ錠800mg」(2013年発売)が発売されている。
プリジスタ錠300mgは、1日2回各2錠を用量としていた。今回、同剤の発売によって1日2回各1錠の服用が用量となる。通常ダルナビルは、リトナビルと一緒に服用し、必ず他の抗HIV薬と併用するとされている。
また同剤は、抗HIV薬の治療経験があり、少なくとも1つのダルナビル耐性関連変異を持つHIV感染を適応とする。一方、プリジスタナイーブ(R)錠は、抗HIV薬の治療経験がないHIV感染患者あるいはダルナビル耐性関連変異を持たない抗HIV薬既治療患者への適応となる。
今回、同剤の承認を受けてヤンセンは、今後もHIV/AIDS領域での革新的な治療薬の開発を続け、患者のQOL向上に貢献していきたいとしている。(遠藤るりこ)
▼外部リンク
・ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース