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米バイオ医薬品受託製造会社の買収を完了−富士フイルム

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2014年12月25日 PM03:30

米テキサスにて買収を完了、セレモニーを開催

富士フイルム株式会社は12月19日、バイオ医薬品の受託製造会社(CMO)でワクチン製造に強みを持つ米国のKalon Biotherapeutics, LLC(以下、Kalon社)の買収にかかる全ての手続きを12月8日に完了し、同日付でFUJIFILM Diosynth Biotechnologies Texas, LLC(以下、FDBT)として始動させたと発表した。現地時間の12月18日に米国テキサス州にて、テキサス州知事出席のもと、買収を完了。同日、FDBTとして新たにスタートするセレモニーを行った。


画像はニュースリリースより

今回の買収は今年10月、富士フイルムの子会社でバイオ医薬品CMOであるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies USA., Inc.(以下、FDBU)が、Kalon社の持分所有者であるテキサス州およびテキサスA&M大学と合同で、Kalon社の持分譲渡に関する契約を締結。同契約に基づいて、Kalon社の全持分の49%を取得し、Kalon社の取締役の過半数を富士フイルムグループから任命した。今後、FDBUはKalon社の持分比率を100%まで引き上げる計画としている。

高度なウイルス封じ込め技術で、多品種のワクチンを同時並行で製造可能

FDBTは、商用生産施設としては世界トップレベルの高度な封じ込め技術を保有。ワクチン製造に必要なウイルスを製造工程内にとどめることができ、新型インフルエンザウイルスやエボラウイルス、炭疽菌などに対するワクチンを安全かつ安定的に製造することができる。また、ウイルスの高度な封じ込めが可能な、小型で可動式のモバイルクリーンルームを完備しており、多品種のワクチンを同時並行で製造することが可能だという。さらに、クリーンルームでは、ワクチンのみならず抗体医薬品を含むあらゆる種類のバイオ医薬品も製造できるため、今後高まるバイオ医薬品の多品種少量生産ニーズに応えることができる。

富士フイルムは、2011年に米国Merck & Co., Inc.からバイオ医薬品CMOを2社買収。FDBUおよびFUJIFILM Diosynth Biotechnologies UK Limited(以下、FDBK)として始動させ、バイオ医薬品CMO事業に参入した。その後、バイオ医薬品を含む医薬品ビジネスで長年の経験を持つ三菱商事と業務提携し、FDBUおよびFDBKの事業体制を強化してきた。

同社は今後、FDBU/FDBKが持つ高度な動物細胞・微生物培養技術および昆虫細胞培養技術に、FDBTの強みを組み合わせて、さまざまなワクチン製造ニーズにワンストップで応えられるサービス体制を構築し、バイオ医薬品事業のさらなる拡大を図るとしている。(

▼外部リンク
富士フイルム株式会社 ニュースリリース

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