■迅速な活動・連携で成果
第47回衆議院議員選挙の投開票が14日に行われ、民主・国民から政権奪取した前回に続き、自民・公明が全議席の3分の2を超す326議席を確保、大勝利を収めた。日本薬剤師連盟の推薦候補者も順調に推移。自民党の松本純、渡嘉敷奈緒美の両氏に加え、民主党の逢坂誠二氏の薬剤師議員3氏が見事当選を果たし、薬剤師の国会議員は最盛期に近い4氏となった。また、日薬連盟重点候補41人のうち40人が当選したことなどを踏まえ、山本信夫日薬連盟会長は15日、今回の勝利につながった連携活動が来年の統一地方選挙、さらには2016年の参議院の藤井選挙にも弾みになると高く評価した。
民主党連立政権に対する激しい逆風の中での前回12年の選挙と違い、自民・公明連立政権優位とされた今回の選挙の投票率は、特に小選挙区選では戦後最低だった前回の59・3%をさらに6ポイント以上下回る52・6%となった。比例選も同様に投票率は6ポイント以上下回った。
そのような中で自民党副幹事長、政務調査会会長代理を務める松本氏(神奈川1区、64歳)は安定した戦いを見せ、最終的には11万3000票を超す票を集め、開票後早々にダントツで当選を果たした。当選6回目を数え、さらなる飛躍が期待されるところだ。
また、渡嘉敷氏(大阪7区、52歳)は、前回同様に2位となった上西小百合氏(維新の党)と今回も激しい戦いを繰り広げ、最終的には前回の7万票を上回る8万票余りを獲得し当選を果たした。今回で当選3回目だが、厚労政務官も経験しており、実績を踏まえた要職が期待される。
また、約2年間の浪人生活をバネに逢坂氏(北海道8区、55歳)は厳しい選挙戦の中、前回落選時から2万票以上得票を伸ばし、9万7000票強を確保。前回の勝者、前田一男氏(自民党)を制し当選、国政復帰を果たした。
なお、日薬連盟は投開票開けの15日午後、今回の選挙結果を踏まえて会見を開いた。山本氏は重点候補者に加え、薬剤師問題議員懇談会委員177人のうち97%、都道府県薬剤師連盟推薦269人のうち95%が当選を果たしたことも明らかにし、「日薬連盟としては、推薦者の多くが当選したことはひとまず安心。党派を超えて薬剤師議員が3人、藤井氏を含め4人が国会にいることは大変喜ばしいこと」と喜びを語った。
さらに、「自分たちが推薦した方がどれだけ票を取って勝ったかにもよるが、この先の統一地方選挙、さらには16年の参院選に向けて弾みになったと思う。あと1年半を切っている参院選に向けてまい進していきたい」と誓った。
岩本研副会長兼幹事長は日薬連盟活動を振り返り「執行部の方には十分に動いていただけた。今回は次期参院選の前哨戦でもあり、スピーディーな動きができたことが今回の結果につながった。統一地方選挙、さらに藤井選挙に向けて万全を尽くしたい」との決意を語った。