ACNP年会で臨床第2相試験の結果を発表
エーザイ株式会社は、自社創製の新規デュアルオレキシン受容体拮抗剤E2006について、不眠症患者を対象とする臨床第2相試験(201試験)の結果を第53回米国神経精神薬理学会(ACNP)年会(12月7~11日、米国・フェニックス)で発表した。同試験で、E2006はプラセボに比較して有意な睡眠導入および睡眠維持効果を示し、翌日の残存する眠気を増加させないことが確認されたという。
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E2006は、同社創製の新規デュアルオレキシン受容体拮抗剤。オレキシンは睡眠と覚醒の調節に関与する神経ペプチドで、E2006はオレキシン受容体の2つのサブタイプいずれにも競合的に結合し、オレキシンによる神経伝達を阻害することで、睡眠の誘発と維持を目指した不眠症治療剤として開発が進められている。
平均睡眠効率を統計学的に有意に改善
同試験は不眠症の患者291名を対象に、E2006(1、2.5、5、10、15、25mgのいずれかの用量)またはプラセボを15日間投与。投与前の状態と比較して全ての用量において、平均睡眠効率を統計学的に有意に改善したという。また、E2006投与群では、睡眠潜時ならびに中途覚醒時間が短縮。それぞれ2.5mg以上、10mg以上の用量では、プラセボ投与群に比較して統計学的に有意な短縮を示した。一方、カロリンスカ眠気尺度を用いて評価した翌日に残存する眠気については、25mg投与群においてのみ、プラセボ投与群に比較して統計学的に有意な増加が認められたという。
エーザイでは、この結果に基づいた臨床第3相試験の実施に向けて準備を進め、睡眠導入、睡眠維持を目的とした不眠症治療剤の開発を行うとしている。(大場真代)
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・エーザイ株式会社 ニュースリリース