PGCT発作頻度変化率が有意に減少
エーザイ株式会社は、第68回米国てんかん学会(12月5~9日米国・シアトルにて開催)において、抗てんかん剤「Fycompa(R)」(一般名:ペランパネル)が、強直間代発作(二次性全般化発作を除く、以下 PGTC発作)を有する患者を対象とした臨床第第3相試験で、PGTC発作頻度変化率がFycompa投与群で76.5%となり、プラセボ投与群における38.4%との比較で統計学的に有意な減少を示した結果を発表した。
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同試験は12歳以上の患者164名を対象とした多剤併用時におけるFycompaの有効性、安全性を評価する比較試験(多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間)。1~3種類の抗てんかん剤による治療を受けている対象患者を1:1で無作為に割り付けて行われた。
難治性患者に対しても無発作状態を維持
この結果だけではなく、PGTC発作頻度50%減少達成率においても、Fycompa投与群は64.2%となり、プラセボ投与群の39.5%と比較し統計学的に有意な改善を示した。また、既存の抗てんかん剤で発作を十分コントロールできていない難治性のPGTC患者を対象とした同試験においても、Fycompa投与群では30.9%の患者が治療維持期13週間にわたり、無発作(PGCT発作において)の状態が維持された(プラセボ投与群では12.3%)という。
同剤は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する高選択的、非競合AMPA受容体拮抗剤。12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法を適応としており、欧米を中心に40か国以上で承認、15か国以上で発売されている。また、8月には欧米で12歳以上のPGTC患者に対する併用療法の適応追加申請を行っている。(大場真代)
▼外部リンク
・エーザイ株式会社 プレスリリース