慢性骨髄性白血病のセカンドラインとなる治療薬
ファイザー株式会社は12月5日、前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病に対する新たな治療薬となる経口SRC/ABLチロシンキナーゼ阻害剤「ボシュリフ(R)錠100mg」(一般名:ボスチニブ)の発売を発表した。国内において同剤は、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定され、優先審査品目として審査を受け、今年9月に製造販売承認を取得していた。
画像はプレスリリースより
今回の承認では、全例登録調査は義務付けられていないが、より安全かつ有効に使用されるために一層の臨床データの蓄積が重要であると考え、ファイザー社は、販売開始後の一定期間、市販直後調査を実施するとともに、使用成績調査を実施すると発表している。
安全性・有効性を担保するために市販直後調査も実施
また、医療関係者向けには「適正使用ガイド」や副作用マネジメントに関する資材を、患者向けには冊子などを作成し、同剤を処方する医師が、患者やその家族に対し、安全対策などについて十分説明できるようにすると話している。
ファイザー株式会社 取締役執行役員・オンコロジー事業部門長の中村誠氏はプレスリリースで、
「日本における既治療の慢性骨髄性白血病(CML)患者さんの治療選択肢を増やすことが実現でき、嬉しく思っております。ボシュリフは、既存の治療薬と同等の効果を示しつつ異なる安全性プロファイルを持つことを特徴とします。セカンドライン以降のCML治療薬として国内外のガイドラインでも推奨されています。現行の治療が奏功しない、あるいは副作用のため十分な治療ができない患者さんにとって福音となることを願っております。本日以降、まずは安全性と有効性に関するデータを早期に収集し、ボシュリフの適正使用推進に尽力してまいります」
と述べている。(大場真代)
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・ファイザー株式会社 プレスリリース