広義の原発開放隅角緑内障治療に
興和株式会社は12月2日、新規緑内障・高眼圧症治療剤「グラナテック(R)点眼液0.4%(一般名:リパスジル塩酸塩水和物)」の発売を発表した。同剤は、9月26日に製造販売承認を取得している。
画像はプレスリースより
2000〜2002年に行われた緑内障疫学調査によると、40歳以上の成人の緑内障有病率は5.0%であり、その約8割(3.9%)は、広義の原発開放隅角緑内障と言われている。
現在、緑内障の唯一で確実な治療法は、「眼圧を下降すること」とされており、広義の原発開放隅角緑内障に対する治療では、薬物治療が最も有効とされている。
世界初の作用機序を有する治療剤
グラナテックは、Rhoキナーゼ(ROCK:Rho-associated, coiled-coil containing protein kinase)を阻害し、主流出路から線維柱帯-シュレム管を介して房水流出を促進することで眼圧を下降させる。この作用機序を持った緑内障・高眼圧症治療剤は、世界で初めてであるという。
また、国内において実施された、原発開放隅角緑内障および高眼圧症の患者を対象とした臨床試験では、同剤を単独で使用した場合、既存の緑内障・高眼圧症治療薬と併用で使用したいずれの場合でも、眼圧下降効果を示すことが確認されたという。
同社は、1999年から発売している緑内障・高眼圧症治療剤「ハイパジールコーワ点眼液 0.25%」(αβ遮断薬)とともに、より多く緑内障・高眼圧症患者に治療剤の選択肢を提供したいとしている。(遠藤るりこ)
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・興和株式会社 プレスリリース