最先端の創薬施設へのアクセスが可能に
英アストラゼネカとCancer Research UKは11月28日、ケンブリッジに建設されるリード化合物創薬を目的とするアストラゼネカ・MRC英国センターに設置される最先端の創薬施設へ、Cancer Research UKの創薬研究者がアクセス可能になると発表した。
この画像はイメージです
この創薬施設は、2016年にケンブリッジ・バイオメディカルキャンパス内にあるアストラゼネカの研究拠点内に設置される予定の、アストラゼネカ・MRC英国リード化合物創薬センター。今回の契約により、Cancer Research UKの科学者が、同施設内の化合物ライブラリーにある200万超の分子および世界有数のツールを初めて活用することが可能になるとしている。
年間最大5件のスクリーニングを相互に協力
この化合物ライブラリーにある化合物からリード化合物を同定するために、さまざまなハイスループット・スクリーニングの手法が用いられるという。それにはfragment-based lead generation、キナーゼ阻害の創薬ターゲットに役立つ可能性のある一連の化合物のスクリーニングおよび新薬の出発点になりうる細胞内の活性化合物を同定する表現型スクリーンも含まれるという。両社のスクリーニング担当科学者は、年間最大5件のスクリーニングを相互に協力して行う予定としている。
Cancer Research UKのトランスレーショナルリサーチ(橋渡し研究)資金調達部門の責任者であるAlexa Smith氏は、プレスリリースにおいて、
「本機関の研究者が、アストラゼネカの広範な化合物ライブラリーおよび医薬品創製技術へのアクセスを持つことは、新たな発見を患者さんの利益に迅速に転換することに有益です。私たちはこの最初の契約が私たちの創薬能力をさらに高めるとともに、将来的には他の主導的創薬機関と同様の戦略的提携を構築することを目指しています」
と述べている。(遠藤るりこ)
▼外部リンク
・アストラゼネカ株式会社 プレスリリース