非オピオイド鎮痛薬では治療困難な患者に使用
日本新薬株式会社とファイザー株式会社は、日本新薬が製造販売承認を保有するがん疼痛・慢性疼痛治療剤「トラマールカプセル(R)」の剤形追加品として、12月1日から口腔内崩壊錠「トラマールOD錠25mg、同50mg」の販売を開始した。
画像はプレスリリースより
同剤の主成分であるトラマドール塩酸塩は、独グリュネンタール社から導入した中枢性鎮痛薬で、世界100か国以上で販売されている。日本においても、麻薬及び向精神薬に指定されていないなどの特徴から、非オピオイド鎮痛薬では治療困難な、がん疼痛および慢性疼痛を有する多くの患者に使用されている。
水なしで服用が可能、嚥下機能の低下した患者などに
今回発売されたトラマールOD錠25mg、同50mgは、口腔内の唾液で崩壊し、水なしでも服用が可能。そのため、高齢者や嚥下機能の低下した患者、また、水分摂取を控えている患者にも有用であるなど、服用者のさまざまなニーズに対応できる製剤となっている。
用法・用量は、通常、成人にはトラマドール塩酸塩として1日100~300mgを4回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、1回100mg、1日400mgを超えないこととしている。
なお、同剤は、トラマールカプセル25mg、同50mgと同様に、ファイザーが単独で販促活動を行うが、日本新薬が製造販売元として販売を担当。両社は、トラマドール製剤のラインナップに同剤を加えることで、痛みに苦しむ患者のQOL向上に貢献したいとしている。(大場真代)
▼外部リンク
・ファイザー株式会社 プレスリリース