日本での承認取得へ向け、商業化契約を締結
第一三共株式会社とベルギーのUCB Biopharma SPRLは11月28日、てんかん治療薬「ラコサミド」の日本における商業化契約を締結したことを発表した。
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UCBは、新規てんかん治療剤の研究開発を20年以上続けてきており、全世界における同剤の開発・製造・販売に関する権利を保有している。この契約により、今後は、同剤の開発・製造はUCBが、販売・流通は第一三共が担当することとなる。
てんかんの経口剤代替療法として
ラコサミドは、成人および青年(16〜18歳)患者における部分発作の併用療法として、2008 年9月、欧州で商品名「VIMPAT(R)」として初めて発売された。現在では、世界44か国で使用されている。
欧米ではフィルムコーティング錠、シロップおよび静注剤として販売されており、静注用ラコサミド溶液は、一時的に経口投与が不可能となった患者への経口剤代替療法として使用されている。しかしながら、日本では承認を取得していない。
UCBは臨床治験として、部分発作のある日本人と中国人の成人患者を対象とし、併用療法としてのラコサミドを評価した。そして10月28日には、その結果である有効性に関する主要評価項目が達成されたことを発表。同剤は、プラセボと比較して部分発作の頻度を有意に低下させ、有害事象はなかったという。この治験の良好な結果に基づき、2015年には日本と中国において、成人患者の部分発作に対する併用療法として承認申請をする計画としている。(遠藤るりこ)
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・ユーシービージャパン株式会社 ニュースリリース