実態調査では回答者の約4割に不眠症の疑いが
MSD株式会社は11月26日、新規作用機序の不眠症治療薬「ベルソムラ(R)錠15mg/20mg」(一般名:スボレキサント)を世界に先駆けて発売したと発表した。
画像はプレスリリースより
日本の成人3人のうち1人が「寝つきが悪い」「睡眠中に何度も目が覚める」「朝早くに目が覚める」など何らかの不眠症状に悩んでいると言われ、MSDが最近実施した「不眠に関する意識と実態調査」でも、回答者の約4割に不眠症の疑いがあるという結果が出ているという。
また、不眠症は日中の生活の質を低下させ、うつ病の危険因子であることが明らかにされている。さらに、不眠症の患者は糖尿病や高血圧の有病率が高いことが報告されており、これらの発症を助長する危険因子としても注目されている。
世界初のオレキシン受容体拮抗薬
今回発売されたベルソムラは、Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.Aが開発した、世界初のオレキシン受容体拮抗薬。覚醒を維持する神経伝達物質であるオレキシンの受容体への結合をブロックすることで、過剰な覚醒状態を抑制し、脳を覚醒状態から睡眠状態へと移行させるという生理的なプロセスで眠りをもたらすとしている。日本も参画した国際共同試験である第3相臨床試験では、同剤投与による優れた入眠効果と良好な睡眠維持効果が確認されたという。
なお同社は、不眠症の疾患啓発サイト「快眠ジャパン」を開設。自分の眠りの状態を確認できるチェックシートや、快眠の為のセルフケアについてのクイズなどを設け、不眠症に関するさまざまな情報を提供している。(横山香織)
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