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NK細胞を主成分とする細胞製剤に関する臨床試験を開始-九大

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2014年11月28日 PM08:15

難治性悪性腫瘍を対象とした新免疫細胞療法

九州大学は11月21日、同大先端医療イノベーションセンター 先進細胞治療学研究部門において、がん細胞傷害活性をもつナチュラルキラー細胞()を増幅・活性化させる技術を用いた新たな細胞製剤による、難治性悪性腫瘍に対する新規免疫細胞療法(CA-MED-NK001療法)の安全性を検証する臨床試験を開始すると発表した。


この画像はイメージです

この試験は、九州大学が2011年10月から株式会社メディネットと共同で進めてきた、難治性悪性腫瘍の患者100人以上を対象とする活性化自己リンパ球療法(アルファ・ベータT細胞療法とガンマ・デルタT細胞療法)及び樹状細胞ワクチン療法などの免疫細胞療法の臨床研究を通じて蓄積されたエビデンスをもとにしたもの。

メディネットが開発に成功したNK細胞の選択的増幅培養技術を活かした細胞製剤を用い、同大大学院医学研究院教授の赤司浩一氏を研究責任者に、臨床試験を実施するという。

新たながん免疫細胞療法の普及目指す

臨床試験は、適応基準を満たす難治性悪性腫瘍患者を対象に実施される。患者の末梢血から分離した免疫細胞を、先端医療イノベーションセンター内の細胞調製センターで、NK細胞選択的増幅培養技術を用いた培養を2週間ほど行い、増幅・活性化したNK細胞を主成分とする細胞製剤として静脈内投与を施す。

この細胞製剤は、各種がん細胞に対し、高い細胞傷害活性を有しているという。投与は合計6回実施し、有害事象発生の種類と頻度、発生時期・期間、発現率など、治療法としての安全性を主要評価項目として確認する。副次的項目として、有効性や免疫学的反応性の評価も行うとしている。

また試験においては、安全な投与量を評価するため、投与細胞数を3段階に分けて漸増、各段階で少なくとも3名の患者に投与を行う。よって合計9名程度の患者が対象になる。

今後は、この臨床試験で得られたデータを活かし、11月25日に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」ならびに「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」のもと、細胞衣料製品としての承認獲得を当面の目標に、新たながん免疫細胞療法の普及を目指していくとしている。

▼外部リンク
九州大学 プレスリリース

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