5万人の結石患者と50万人の一般人を比較
腎結石、膀胱結石など結石がある人は、骨折のリスクが高くなるとの報告がアメリカ・ペンシルバニア大学ら研究チームから発表されました。この報告は、イギリスのThe Health Improvement Networkのデータベースを解析した結果に基づいたものです。
この研究では、尿路結石と診断された51,785人と、結石が無かった517,267人のデータ、平均4.7年分を解析。その結果、尿路結石を患う人の方が骨折のリスクが明らかに高くなっていたというのです。
思春期の男子では55%もリスクがアップ
男性では、結石がある人の骨折リスクは、結石がない人よりも10%増。特に10歳から19歳、いわゆる思春期では、55%も高くなることが分かりました。一方、女性では、年代によって異なりますが、最低でも17%骨折リスクが高くなっており、特に30代では、52%もアップしていたのです。
結石は、体の中のミネラルバランスの働きが崩れて、できるといわれています。骨に蓄えられるべき、カルシウムなどのミネラルが腎臓、膀胱、尿管などに集まってしまうために、骨がもろくなるのだと考えられています。結石と診断されたことがある人は、転倒などの事故には十分注意し、骨折につながらないようにしましょう。
▼外部リンク
・People Who Develop Kidney Stones May Face Increased Bone Fracture Risk
・Risk of Fracture in Urolithiasis: A Population-Based Cohort Study Using the Health Improvement Network