ハーバード大学、パスツール研究所らと共に
アムジェン財団は11月4日、学部生向けの夏期研究プログラムであるアムジェン・スカラーズ・プログラムに米国と欧州で新たな提携研究機関の新たな参加、ならびに同プログラムでは初となる日本の大学研究機関の参加を発表した。
(左から)京都大学理事・副学長の杉万俊夫氏、
アムジェン米国本社VPのデイビッド・M・リース氏、
東京大学理事の江川雅子氏
2006年から行われている同プログラムは、学部生を対象に、各国の研究機関での夏期研究体験を提供。将来の科学者を育成することを目的として行われている。2015年の計画では、新たに加わった米国立衛生研究所、同ハーバード大学、スイス・チューリッヒ工科大学、仏パスツール研究所と共に、日本では初めてとなる受け入れ先として京都大学、東京大学が加わることになった。
アムジェン米本社VPのリース氏「次世代を担う科学者を育成する」
この発表に合わせ、11月19日には東京大学で、記者発表会が行われた。講演したアムジェン米国本社バイスプレジデントのデイビッド・M・リース氏は「アムジェン財団は慈善活動機関として、世界中に科学技術教育を広め、次世代を担う科学者を育成することを目標としている。今回、東京大学、京都大学が新たに加わり、この活動を日本に広めることができうれしく思う」と語った。また、「米国、欧州のプログラムとは違い、両校には世界中からの学生受け入れを予定している。科学とはグローバルなものであり、このプログラムを世界中の学生たちに提供できるということはひとつの前進だ」とし、新たに始まるアジア圏でのプログラムに期待を寄せた。
今回の記者発表会では、2012年に同プログラムに参加し、現在は沖縄科学技術大学院博士課程で学ぶジョージオ・レオニダスさんも講演。「私はこのプログラムでスウェーデンのカロリンスカ研究所という、ヨーロッパで最高峰の研究機関に受け入れてもらいました。それまでは本や講義で学ぶことしかできませんでしたが、このプログラムに参加することで具体的な研究テクニックを経験することができました。共に参加した20人の仲間は、最初は知らない人同士でしたが最後には20人の友人になりました」(レオニダスさん)
さらに「振り返ると本当に素晴らしい経験でした。研究を行う上での自信が生まれ、世界中のたくさんの人たちと人脈を作ることができました。是非、日本のみなさんもこのチャンスを生かしてもらいたいです」と語った。
なお、今回のプログラムは東京大学、京都大学で募集要項が異なる。受け入れを行う学部や領域など詳しい要項はアムジェン財団のホームページから確認できる。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
・アムジェン財団 プレスリリース
・アムジェン ホームページ