確定診断後の平均生存期間が約3年と致死性の高い疾患
株式会社ファーマフーズは11月14日、特発性肺線維症に関する6種の有望化合物(候補薬)を選定することに成功し、同候補薬に関する特許出願を行ったと発表した。
特発性肺線維症は、確定診断後の平均生存期間が約3年と致死性の高い疾患で、日本国内では1万数千人、米国、欧州で約7万人の患者がいるとされる。肺胞領域における線維化が高度に進行した結果、肺が硬化し、呼吸機能が失われていく難治性疾患だ。現状では、副腎皮質ステロイド剤や免疫抑制剤、ピルフェニドンなどの抗線維化薬で対応することが一般的となっている。
2017年には約1100億円まで市場拡大の見込み
この特発性肺線維症について、ファーマフーズは、肺の間質部における間葉化プロセスがみられることに着目。間葉化抑制剤をマーカーとして、既承認薬から2,000の化合物をスクリーニングした結果、候補薬となる6種の有望化合物の選定に成功。同社はこれら候補薬について、特許出願を行ったとしている。6種の有望化合物は、いずれも既に承認されている薬剤であることから、安全性が担保されており、比較的早期に上市されるものとなることが期待される。
特発性肺線維症の市場は、2012年時点で約50億円、2017年には20倍超の約1100億円になるといわれ、市場の拡大が見込まれている。同社では、この新薬開発プロジェクトを、製薬企業へのライセンスアウトの可能性が高いものと位置づけ、今後各研究機関と提携し、開発を推進していく方針としている。
▼外部リンク
・株式会社ファーマフーズ プレスリリース