5年間の追跡試験データに基づく報告
米クック メディカル社は11月4日、末梢動脈疾患(PAD)患者を対象とした「Zilver(R) PTX(R)薬剤溶出型末梢血管用ステント」の5年間にわたる過去最大・最長規模の追跡試験データにより、Zilver PTX留置患者の長期的開存率が実証されたと発表した。この解析結果は、11月4日から7日にかけてネバダ州ラスベガスで開催された「2014 Vascular Interventional Advances(VIVA)」カンファレンスで、スタンフォード大学のマイケル・デーク教授により報告された。
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報告は、Zilver PTX大腿-膝窩動脈疾患治療 無作為化対照試験の5年間追跡調査のデータ結果で、この試験は479名の患者を対象に多施設共同で実施されている。浅大腿動脈(SFA)のPADに対するステント治療を評価することを目的として行なわれた。
持続性を示すデータで有効性を実証
5年間の追跡調査の結果、クック メディカル社のパクリタキセル溶出ステント留置によるSFAの大腿-膝窩動脈疾患治療を受けた患者の5年後における一次開存率は66.4%だった。これに対し、バルーン血管形成術もしくは薬剤なしのベアメタルステント(BMS)留置といった標準的治療を受けた患者では、一次開存率が43.4%であったという。
また、Zilver PTX留置による治療は標準的治療に比較して、再インターベンション率を48%減少させ、また再狭窄率も41%減少させることが確認されている。この結果は、パクリタキセル溶出ステントの長期的な優位性が持続されていることを示すものといえる。
クック メディカル社は、末梢血管治療における薬剤溶出ステントの有効性を臨床試験で実証するという取り組みは、これまでにないものであり、今回の5年後における有意な開存率持続性を示す新データによって、Zilver PTXステントがPAD患者に持続的有効性の保証された治療として提供されるものであることが確認されたとしている。
▼外部リンク
・Cook Japan株式会社 プレスリリース