「Ysio MAX(イージオ マックス)」を12月から販売開始
シーメンス・ジャパン株式会社は11月10日、新開発のワイヤレスFlat Detector(FD)を採用した新型のフルオートX線撮影装置「Ysio MAX(イージオ マックス)」について、12月から販売を開始すると発表した。
画像はプレスリリースより
多様化する医療現場での検査環境へ柔軟に対応する新装置で、近年、一般撮影部門でもコンピュータX線撮影からFDへの移行が進んでいる状況を背景に、軽量・スリム化を実現したワイヤレスFDを搭載した。より操作性に優れたワイヤレスFDとフルオートポジショニング機能を融合させた点を特徴としている。
検査精度と効率を同時に向上させることが期待でき、被験者と検者の負荷をともに低減することもできるという。撮影種類や枚数の多い整形外科系施設、検査に最適なポジションを取ることが難しい高齢者の検査比率が高い医療施設、一般撮影室を多数有する大規模病院における特殊撮影室などに特に向く装置とされ、同社は初年度15台の販売を予定している。
検査効率と安全性をアップ、幅広い検査環境に対応
Ysio MAXは、既存のYsioのリニューアル版。X線撮影装置における機能強化と個々の機能の相互連携を進め、臨床面・応用面における効果の最適化を図った。Ysioと同様、5軸の回転機構を搭載したX線管ユニットが全自動で目的の位置へと移動できるため、被験者から離れることなく、位置合わせやケアを施せるという。
また新たに、複数の回転機構を同時に制御し、X線管ユニットを最短経路で移動可能とする「Aim FAST」機能をオプション提供する。これにより、移動ステップ数を減らし、時間を短縮できるほか、周辺機器や被験者との干渉リスクを低減できるとしている。
今回搭載された新型のワイヤレスFD「MAX wi-D」は、従来型に比べ大幅に軽量・スリム化されており、画像表示時間や充電時間も短くなった。また追加されたワイヤレスFD「MAX mini」を加えると、小さな視野サイズがサポートされ、整形、小児、救急などの検査対応もしやすくなるという。なお従来の固定式FDを選択することも可能で、施設状況に合わせた最適なシステム構築が行える。さらに、X線発生部とFDおよびコンソールは連携しており、FD変更時でも画像を最適化しやすい仕様となっているほか、画像データと被爆データの一元管理も可能になったという。
さらに新機能「MAX align」により、ワイヤレスFD内に搭載した2方向の傾斜角度センサーで捉えた情報を、リアルタイムでX線管ユニットの液晶タッチパネルへ表示させることもでき、常に正確な角度でのX線照射が行え、高精度な画像取得が可能だとしている。
▼外部リンク
・シーメンス・ジャパン株式会社 プレスリリース