骨折や骨粗鬆症の新薬創出へ
株式会社ファーマフーズは11月7日、同社が2000年から継続して行ってきた天然物由来の骨代謝改善ペプチドの探索研究で、骨形成に関わる生理活性物質の単離及び同定に成功し、特許出願を行ったと発表した。
画像はプレスリリースより
このペプチドについては、すでに動物試験で経口投与による骨成長促進作用が確認されており、新規骨形成ペプチド「リプロタイト(R)」として、骨折や骨粗鬆症の治療を目的とした新薬候補物質への育成を目指していく方針という。
共同開発権の供与やライセンシング収益も見据える
高齢化が進む現代においては、骨粗鬆症をはじめとする関節・骨疾患といかに向き合っていくかが、医療現場においても、社会的問題としても大きな課題となっている。こうした背景を踏まえ、ファーマフーズは骨に着目した創薬事業の一環として、天然物素材からの有効成分探索を続けてきた。
その結果、単離に成功した新規ペプチド有効成分がリプロタイトである。同社では、この成分の構造解析と全合成を実施し、動物実験で有効性を確認した。そして特許を出願し、現在、大量合成や安全性、作用機序についてなど、さらなる共同研究を進めている段階にあるという。
ファーマフーズはリプロタイトについて、自社開発だけでなく、製薬企業への共同開発権の供与や実施許諾契約によるライセンシング収益を見据えた多角的な事業化を目指すとしている。今後の流れとしては、製薬企業へライセンスアウトを行い、臨床試験を経て承認申請、新薬として上市されるものと見込まれている。
▼外部リンク
・株式会社ファーマフーズ ニュースリリース