「florbetapir(18F)注射液」を共同で開発
富士フイルムRIファーマ株式会社と日本イーライリリー株式会社は11月4日、PET検査で使用する放射性医薬品について、日本国内における共同開発契約を締結したことを発表した。両社は、脳内アミロイドβ(ベータ)プラークを可視化する放射性医薬品「florbetapir(18F)注射液」を共同で開発するという。
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アルツハイマー型認知症診断の精度向上に期待
florbetapir(18F)注射液は、脳内のアミノロイドβの蓄積を可視化し、タンパク質・アミロイドβが脳内において異常に蓄積することが発症原因のひとつとされているアルツハイマー型認知症において、診断的評価を補助することを目的に使用するもの。
アルツハイマー型認知症による認知機能障害を呈する患者に対する診断に用い、診断の精度を上げることに寄与すると期待される。
プレスリリースでは
富士フイルムRIファーマと日本イーライリリーは、「florbetapir(18F)注射液」の国内での共同開発体制構築により、より多くの医療機関で同剤を使用したアミロイドイメージングが行えるようになることを目指します。高齢化社会の進展に伴って急速に増加している認知症の診断精度向上に貢献できるよう、両社ともに企業努力を重ねてまいります。
と述べられている。
なお、この共同開発契約に先立ち、日本イーライリリーは、サイクロトロンを有する医療機関内で「florbetapir(18F)注射液」の合成を目的に使用する放射性医薬品合成設備「NEPTIS(R) plug-01」の医療機器製造販売承認を今年7月に取得している。