諸外国と同様の「1日1回9mg」からの使用開始を申請
ノバルティス ファーマ株式会社は11月5日、同社の軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症に用いる経皮吸収型製剤「イクセロン(R)パッチ4.5mg、9mg、13.5mg、 18mg(一般名:リバスチグミン)」について、用法及び用量追加に関する製造販売承認事項の一部変更承認申請を行ったと発表した。
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イクセロンパッチは、ノバルティス ファーマが創製したコリンエステラーゼ阻害薬。2007年からノバルティス ファーマと小野薬品工業株式会社が共同開発を行っており、ノバルティス ファーマが「イクセロンパッチ」、小野薬品工業が「リバスタッチパッチ」の製品名で、それぞれ販売を行っている。日本国内では2011年4月に、軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制を効能または効果として製造販売承認を取得している。
1日1回、背部や上腕部、胸部といった部位のいずれかに貼付して用いる薬剤で、現時点では1日1回4.5mgから使用を開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量、投与開始から12週後に維持量の1日1回18mgとする用法・用量が定められている。一方、日本以外の海外諸国では、1日1回9mgから1日1回18mgに1段階で漸増させる使用法が認められているという。今回の申請では、この1日1回9mgからの用法を申請した。
維持量への早期到達ニーズを踏まえた、臨床試験に基づく申請
アルツハイマー型認知症治療薬となるコリンエステラーゼ阻害薬を用いる場合には、忍容性の観点から、低用量の投与でスタートし、維持量まで漸増させる方法が一般的となっている。しかし、アルツハイマー型認知症は進行性の神経変性疾患であり、進行を抑制させるための治療を、どれだけ早期に開始できるかが課題であることから、薬剤の有効用量に到達するまでの漸増期間は、できる限り短期となることが望ましい。そのため現場では、維持量への早期到達に高いニーズがある。
こうした現状を踏まえ、ノバルティス ファーマは、日本でも海外と同様の1段階漸増の用法・用量による使用を可能とするため、現在承認されている3段階の漸増法における忍容性、安全性、有効性を比較評価する臨床試験を行った。今回の一部変更承認申請は、この試験結果に基づくものとしている。
▼外部リンク
・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース