第一三共が創製、日本国内ではリクシアナとして販売
第一三共株式会社は10月31日、抗凝固剤「SAVAYSA(TM)(一般名:エドキサバントシル酸塩水和物)」について、米現地時間の10月30日に開かれた米国食品医薬品局(FDA)の心血管用薬及び腎臓用薬諮問委員会が、非弁膜症性心房細動患者における脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制を適応症とする承認を勧告したことを発表した。
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諮問委員会の決議は賛成9、反対1。用法・用量は、1日1回60mg(および用量調整で30mg)とされている。FDAは、必ずしもこの諮問委員会の勧告通りに承認しなければならないといった拘束は受けないが、審査過程において必要に応じて助言を求めることができる。
SAVAYSAは第一三共が創製した抗凝固薬。日本では「リクシアナ(R)錠」の製品名で販売されており、9月26日に非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制および静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症)の治療および再発抑制という2つの適応症で追加承認を取得している。
ENGAGE AF−TIMI 48試験の結果を提出
FDA及び諮問委員会には資料として、非弁膜症性心房細動患者21,105人を対象として実施した第3相臨床試験、ENGAGE AF−TIMI 48試験の結果が提出されている。
なお、この試験では、エドキサバンがワルファリンと比較して重大な出血リスクを統計学的に有意に低下させながら、ワルファリンと同程度に心房細動に伴う脳卒中及び全身性塞栓症の発症を抑制することが示されている。そのほか、一般に経口抗凝固剤の効果に影響を及ぼす腎機能障害患者や低体重患者では、エドキサバンの半量投与(用量調整30mg投与)が有用であることも確認されている。
▼外部リンク
・第一三共株式会社 ニュースリリース