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エーザイ 米国における肥満症治療剤2剤併用投与の臨床試験結果を発表

読了時間:約 1分34秒
2014年11月06日 PM08:11

lorcaserinとphentermineの併用投与

エーザイ株式会社は10月29日、同社の米子会社エーザイ・インクと米Arena Pharmaceuticals, Inc.(アリーナ社) が共同で実施している、新規肥満症治療剤「(米国製品名「BELVIQ(R)」)」と既存の治療剤「phentermine」との併用投与を検証することを目的とした臨床試験について、安全性と忍容性を確認したと発表した。


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lorcaserinは、アリーナ社が創製した肥満症治療剤。脳内のセロトニン2C受容体を選択的に刺激することで摂食を抑制し、満腹感を促進させて、より少ない食事量でも満足感を得られるようにすることから、肥満症などに効果を発揮するという。

米国ではBMIが30kg/平方メートル以上、あるいは少なくとも1つ以上の合併症を患うBMI27kg/平方メートル以上の成人患者における体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として、2012年6月に承認を取得、2013年6月から販売されている。

有害事象の発現率増加は確認されず

この臨床試験は、lorcaserinと、米国で広く抗肥満薬として用いられているphentermineとの併用投与の安全性および有効性を検証することを目的に、過体重および肥満の成人238人を対象として実施された。12週間投与による二重盲検無作為化試験で、対象者は1日2回(1回10mg)のlorcaserin単剤投与群と、1日2回(1回10mg)のlorcaserinと1日1回(1回15mg)のphentermineを併用投与する群、1日2回(1回10mg)のlorcaserinと1日2回(1回15mg)のphentermineを併用投与する群の3群に、同比率でランダムに割り付けられた。なお試験中には、体重管理のカウンセリングも行ったという。

その結果、lorcaserinとphentermineの併用投与群で、lorcaserin単剤投与群に比べ、事前に設定した有害事象の発現率増加は確認されず、初期の目的であった安全性と忍容性に関するポイントを満たすことが確認されたとしている。

今回の臨床試験では、セロトニン作動性の有害事象として一般的に挙げられる頭痛、めまい、悪心、疲労、口内乾燥、下痢、嘔吐、不眠、不安という9つの症状のうち、少なくとも1つの症状が発現した患者の割合を評価している。試験により発生した有害事象としては、頭痛、疲労、不眠、めまい、口内乾燥、便秘が報告されている。

▼外部リンク
エーザイ株式会社 ニュースリリース

 

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