北海道大学との共同研究により
株式会社日立製作所は10月23日、動体追跡照射技術を適用した「陽子線治療システム PROBEAT-RT」について、薬事法に基づく医療機器の製造販売承認を取得したと発表した。
画像は3月17日付のプレスリリースより
日立と北大はこれまで、陽子線がん治療の世界的な普及を目指し、北大の放射線治療で培ってきた知見と、日立の持つ設計技術の融合により、コンパクトで低コストな陽子線がん治療システムを共同開発してきた。
PROBEAT-RTは、2010年に国家プロジェクト「最先端研究開発支援プログラム」の採択を受けて、北大と共同開発を進めていたもの。今回の承認取得によって、動体追跡照射技術とスポットスキャニング照射技術の両方を搭載した陽子線治療システムによる治療が世界で初めて可能となる。
2014年度中に同システムによる治療を開始予定
PROBEAT-RTは、北大の持つ動体追跡照射技術と日立の持つスポットスキャニング照射技術を組み合わせた陽子線治療システム。2014年3月に承認取得したスポットスキャニング照射技術を搭載した陽子線治療システムに、動体追跡技術を組み合わせることで、呼吸等で位置が変動する腫瘍に対しても高精度な陽子線の照射を実現し、正常部位への照射を大幅に減らすことが可能になるという。
なお、同技術を適用したシステムによる治療は、今年度中に北大で開始される予定としている。
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・株式会社日立製作所 ニュースリリース