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岐阜大 大腸がんの増殖の仕組みを解明

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2014年10月28日 PM12:15

miRNA-1246が腫瘍血管の新生に関与

岐阜大学は10月20日、大腸がんの増殖の仕組みを解明したことを発表した。


画像はプレスリリースより

この研究成果は、同大大学院 連合創薬医療情報研究科所属の赤尾幸博教授と山田名美研究員らによるもの。大腸がん細胞の分泌膜小胞に内包されているマイクロRNA(miRNA)-1246が、腫瘍血管の新生に深く関わっていることを明らかにしたもので、大腸がんの早期発見や新薬の開発、がん細胞の予防につながることが期待される。

同研究成果は、国際科学雑誌「Biochimica et biophysica acta-Gene Regulatory Mechanism」オンライン版に9月10日付で掲載されている。

大腸がんの早期発見に期待

がん細胞から分泌される膜小胞の機能は、「がん細胞同志の増殖の促進」「がん細胞に不利になる遺伝子産物(薬物等)の排除」「免疫担当細胞(リンパ球等)に対する攻撃の回避」「腫瘍血管の構築など様々な遺伝子情報を変更(リプログラミング)」と考えられていた。しかし、膜小胞の機能については、内包する物質が多岐にわたることなどから、膜小胞に内包された個々の物質がどのように働いているのかを各々の物質について詳細に調べる必要があったという。

そこで研究グループは、miRNA-1246に着目。大腸がんが分泌する膜小胞に内包されたこの物質が、腫瘍血管の新生に深く関わっていることを明らかにしたという。大腸がんが存在すると、血液中のmiRNA-1246の濃度は健康時と比べて増加するため、この成果を応用し、血液検査でmiRNA-1246の濃度を詳細に調べることで、これまで早期発見が難しかった大腸がんが検診できる可能性があるという。

また、がん細胞が増殖するのに必要な腫瘍血管の構築がどのように行われているか、詳細が判明すれば、その構築を抑制する薬の開発やがん細胞の予防につながることが期待されるという。

▼外部リンク
岐阜大学 プレスリリース

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