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厚生労働省医薬食品局安全対策課、ソブリアードにブルーレター―高ビリルビン血症で死亡3例

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2014年10月27日 AM10:00

厚生労働省医薬食品局安全対策課は24日、ヤンセンファーマのC型慢性肝炎治療薬「ソブリアードカプセル100mg」(一般名:シメプレビルナトリウム)について、昨年12月6日の販売開始から今月10日までに高ビリルビン血症に伴う肝・腎機能障害で3例目の死亡が報告されたとして、安全性速報()を配布し、医療現場に周知するようヤンセンに指示した。

ビリルビンは、寿命を終えた赤血球中のヘモグロビンが脾臓等で分解されて生成する黄色色素成分。肝硬変や肝癌等による肝機能の低下や胆管の閉塞などで胆汁うっ滞が生じると、血中ビリルビン値が上昇し、黄疸等の症状が発現する。

ブルーレターでは、同剤の投与で血中ビリルビン値が著しく上昇した結果、肝機能障害、腎機能障害等を発現して死亡に至っていることを踏まえ、▽投与中の定期的な血中ビリルビン値の測定▽血中ビリルビン値の持続的な上昇等の異常が認められた場合の投与中止▽投与中止後の注意深い観察▽投与後に患者の眼球・皮膚の黄染、褐色尿、全身倦怠感等が見られた場合の速やかな受診の指導――について注意喚起した。

同剤は、C型肝炎ウイルスの複製に必須なNS3/4Aプロテアーゼを阻害することで、ウイルスの増殖を抑える。国内では、ペグインターフェロン、リバビリンとの3剤併用療法が承認されている。販売開始から9月30日までの推定使用患者数は約1万8900人。

同剤は、販売開始当初から添付文書で高ビリルビン血症に関する注意喚起が行われ、製造販売業者が医療関係者等に配布している情報提供資材でも、投与時の血中ビリルビン値上昇について注意喚起していた。

しかし、これまでに同剤との因果関係が否定できない高ビリルビン血症に関連した国内死亡例が3例報告されたことから、厚労省は注意喚起を徹底する必要があると判断。注意喚起のレベルを上げ、ブルーレターを配布してリスクを周知するための措置をとった。

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