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東北大 マルチセンサ型リアルタイム患者被爆線量計を開発

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2014年10月23日 PM01:30

最大皮膚線量を確実にモニター可能に

東北大学は10月15日、医療被曝測定用マルチセンサ型リアルタイム患者被爆線量計の開発に成功したと発表した。


画像はプレスリリースより

これは、同大学大学院医学系研究科放射線検査学分野・同大学災害科学国際研究所災害放射線医学分野の千田浩一教授ら研究グループによるもの。センサやケーブルといったX線画像の邪魔になるものを使用せず、さらにマルチセンサ型にすることで患者最大皮膚線量を確実にモニターすることを可能としているという。研究成果の一部は、米医学物理学会の「Medical Physics」10月号(電子版)に掲載されている。

外科的手術を必要としないInterventional Radiology()は比較的新しい治療法であり、高齢者や状態の悪い進行ガンを含めたガンの治療や、心筋梗塞・狭心症治療(経皮的冠動脈形成術、PCI)などに有効とされる。しかし、症例によっては、X線透視撮影時間が非常に長くなる傾向にあるため、患者の被曝線量増加が重大な問題となっている。

早ければ年内にも製品化

リアルタイム線量計としては、1998年に有用性が発表された「Skin Dose Monitor」が世界的に普及したが、センサに毒性が強いカドミウム蛍光体が使用されていたことから、現在は製造されていない。

千田教授らはカドミウム蛍光体に代わるものとして探索した結果、酸硫化イットリウム系の蛍光体が、毒性がなく、X線に対して高感度で劣化のないことなどを発見。酸硫化イットリウム系の蛍光体センサ、光ファイバーケーブル、フォトダイオードなどを用いたリアルタイム患者被曝線量計を開発したという。早ければ年内にも製品化されることが見込まれている。

▼外部リンク
東北大学大学院医学系研究科/東北大学災害科学国際研究所 プレスリリース

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