お友達とレストランに出かけて、どういうわけか脂っこいものや野菜が少ないものばかり食べてしまったこと、ありませんか?こうした状況は、いくつかの要素が絡んで生まれるのですが、そのうちの原因の1つが、「誰と一緒に食べたか」。もっと詳しく言うと、「一緒に食事をした人の体型」が関係してくるというのです。
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この心理的影響は、82人の大学生に参加してもらったアメリカ・南イリノイ大学とコーネル大学の調査で確認されました。この調査には、1人の女優さんの協力を仰いでいます。彼女には、「約22キロ太って見える変装」を用意してもらいました。
ランチタイムに集まってもらった82人の大学生を4つのグループに分け、女優さんには異なるシチュエーションで登場してもらいました。
- グループ1:太った格好で、お皿にたっぷりのパスタと、少しのサラダの「不健康な食事」
- グループ2:太った格好で、お皿にたっぷりのサラダと、少しのパスタの「健康的な食事」
- グループ3:いつもの格好で、お皿にたっぷりのパスタと、少しのサラダの「不健康な食事」
- グループ4:いつもの格好で、お皿にたっぷりのサラダと、少しのパスタの「健康的な食事」
この女優さんを見た後に、学生がそれぞれのお皿に取った食事の内容を分析すると、興味深い結果が出ました。女優さんが「健康的な食事」「不健康な食事」のいずれを選んでいたかには関係なく、太った格好をしていたときには、この姿を見た学生は、パスタたっぷりの「不健康な食事」を選んでいました。
このことから、健康的な体重を超えている人と食事をすると、自分自身の健康的な食生活に対する意識が薄れ、ついついカロリーの高いものなどを食べすぎてしまうことが分かったのです。
なかなか興味深い心理ですが、これは、お友達と食事に出かけるときに「何をどのくらい食べよう」ときちんと意識していれば、簡単に避けることが出来ます。お友達づきあいに悪影響が出ては困りますが、ちょっとした豆知識として頭の隅に置いておいてはいかがでしょうか。
▼外部リンク
・In good company. The effect of an eating companion’s appearance on food intake
・The Larger Your Friends the Larger Your Appetite