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英AZ 進行EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんにおける「AZD9291」の新データを発表

読了時間:約 1分33秒
2014年10月09日 PM02:00

不完全ながらPFS 9.6か月という結果が示される

英アストラゼネカ社は9月28日、進行EGFR遺伝子変異陽性(EGFRm)(NSCLC)患者において、「」が持続的臨床効果を持つことが示されたデータを「欧州臨床腫瘍学会(ESMO)2014」で発表したと発表した。


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AZD9291は、野生型EGFRには作用せず、EGFR活性化変異と耐性遺伝子変異であるT790Mの双方を阻害する、選択性の高い不可逆的阻害剤。高血糖の可能性を回避するため、インスリン受容体及びインスリン様成長因子受容体に対する作用を最小限とする、もしくはそれらに作用しないよう設計されている。

同発表によるとAZD9291に関して、現在進行中であるAURA試験の最新データにより、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR TKI)による前治療後に病勢進行が認められたEGFRm NSCLC患者及びT790M耐性変異陽性(T790M+)の進行NSCLC患者において、不完全であるものの期待が持てるものとして、無増悪生存期間(PFS)9.6か月(95%信頼性区間 8.3- N.C.※未確定)という結果が得られたという。

また、奏効期間の持続も認められており、最長の奏効期間は現在11か月を超え、未だ更新中にあるとされている。EGFRm T790M-進行NSCLC患者では、奏効率、PFS中央値のいずれもこれまでの予測通り、低い値になったとしている。

ファーストライン治療へ向けた初期エビデンスも

ESMO2014では、AZD9291に関し、NSCLCの脳転移に対する作用やEGFRm NSCLC患者のファーストライン治療となる可能性への初期エビデンスも示された。

さらにAZD9291による奏効を予測するバイオマーカーとして、患者の血漿に存在する循環血中の腫瘍DNA(ctDNA)に関するデータも発表されている。ctDNAは、EGFR TKIによる治療が奏効せず、生検または再生検において評価できる腫瘍サンプルが採れない患者で、腫瘍の遺伝子型判定を行うための有用な非侵襲的検査代替方法となる可能性が示唆された。

アストラゼネカ社は、EGFR TKIによる前治療において病勢進行が認められたEGFRm T790M+進行NSCLC患者を対象とする第2/3相の両試験を開始している。また、EGFRm進行NSCLCのファーストライン治療としてAZD9291を評価することを目的とした第3相試験も年内に開始する予定であるという。

▼外部リンク
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース

 

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