第14回「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」が4、5の両日、浜松市のアクトシティ浜松で開かれた。製造販売後調査(PMS)をテーマにしたシンポジウムでは、同意取得や対照群の設定を求める「日常診療の範囲を超える」調査が増加している実態や、目的の不明確な調査の存在が指摘され、医療機関、製薬企業、規制当局の三者が考えるPMSのイメージにギャップのあることが浮き彫りになった。
医療機関でCRCとして活動する入潮佳子氏(市立池田病院臨床研究管理部)は、MRの営業活動が絡んで存在する調査など、問題と考えられる事例を挙げ、「本来、患者から同意を取って調査協力を依頼することが大切」と指摘。収集したデータを有効に活用していくため、調査を観察研究の一つとして発展させる方向性を提言した。