2.05百万米ドルの補償的損害につき責任があるとの評決
武田薬品工業株式会社ならびに同社の100%子会社である武田ファーマシューティカルズUSA Inc.(TPUSA社)は10月6日、米国ペンシルベニア州における2型糖尿病治療剤「アクトス」に起因する膀胱がんを主張する製造物責任訴訟において、同社らが原告に対し2.05百万米ドルの補償的損害につき責任があるとの陪審評決が下ったことを発表した。
今回の陪審評決以前に、審理に至ったアクトスの製造物責任訴訟6件のうち5件で同社側の主張が認められているが、原告側の主張が認められる評決が出たのは、9月のルイジアナ州での判決に続いて2例目。ルイジアナ州での判決では、60億米ドルの支払いを命じる判決が出ている。
「大変遺憾であり、到底承服いたしかねる」とコメント
TPUSA社のSenior Vice President兼法務部長のKenneth D. Greismanは、「このたびの陪審評決は大変遺憾であり、到底承服いたしかねます。(原告の)疾患はアクトスによって引き起こされたものではないことを明らかにするに足る科学的根拠をお示ししたと考えており、本評決に対し争ってまいります。当社は患者さんの安全を第一に考えており、アクトスに関して責任をもって対応してきたと確信しております。当社は引き続き、今後の訴訟についても鋭意防御してまいります」とコメントを発表した。(QLifePro編集部)
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・武田薬品工業株式会社 プレスリリース
・QLifePro医療ニュース 武田薬品 「アクトス」製造物責任訴訟で陪審評決に則った判決下る