6兆4000億カロリーもカットしたけれど・・・
アメリカでは肥満人口の増加が深刻化しています。米国内の大手飲食関連企業16社は食べ物や飲み物のカロリーをカットしており、その総カロリー数は6兆4000億カロリーにも上るといいます。しかし、摂取カロリーをより少なくするべきという提言を米国肥満協会(The Obesity Society)が発表しました。
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肥満は、特に子供たちの健康に影を落としています。アメリカの子供たちの3分の1は、肥満もしくは太り気味となっており、これは飲食産業の商品の影響であることは明らかです。
安くて美味しくて高カロリー、と3拍子揃った食べ物が、ファーストフードやスーパー、自動販売機など、いとも簡単な手段で手に入るのです。例えば、糖分の高いアイスクリームや、脂肪分の高いフライドポテトは、いずれも重量あたりのカロリーが高い食べ物です。
健康に良い食べ物はグラムあたりのカロリーが低い
一方で健康に良いとされる野菜や果物、ノンファットの乳製品、全粒粉穀物、白身の魚などは、重量あたりのカロリーが低い食品です。このような食べ物を食べることは、体重の増加を抑えるには効果的ですし、ダイエット中に栄養バランスを整えながら採りいれるという目的にもかなっています。
重量あたりのカロリーが低い食べ物の特徴の1つとして、水分が多いことがあげられます。水分が食品のかさを増すため、例えば低カロリーの果物と、高カロリーの揚げ物をそれぞれ100キロカロリー食べると、低カロリーのものを食べた方が満腹感を得られます。例えば、イチゴとプレッツェルを比べると、同じカロリーだったらイチゴは13倍の重さがあるそうです。
以前と比べ、アメリカで市販されている食品は重量あたりのカロリーが低い食品が増えてきています。今後も飲食産業を巻き込んだ肥満防止への取り組みに期待が集まるところです。(唐土 ミツル)