3大認知症の1つと位置づけられるレビー小体型認知症
エーザイ株式会社は9月19日、同日付でアルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト(R)(一般名:ドネペジル塩酸塩)」について、レビー小体型認知症に関する効能・効果の承認を取得したと発表した。
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症や血管性認知症と並ぶ3大認知症と位置づけられている。進行性の認知機能障害に加えて、認知機能の変動や幻視、体のこわばりなど特有の症状を示し、認知症と気づかれにくい特徴がある。
1日3mgから開始し5mgに増量、4週間経過後に10mgを投与
今回の承認により、アリセプトはレビー小体型認知症への効能・効果を有する世界初の薬剤となった。効能・効果の追加承認は、日本人のレビー小体型認知症患者を対象に実施された臨床第2相試験(431試験)、臨床第3相試験(341試験)などに基づいて取得された。
追加承認された効能・効果は、レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制。用法・用量はレビー小体型認知症患者に対し、通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量する。5mgで4週間以上の投与を経て、10mgに増量する。症状によっては5mgまでの減量を可能とする。
なお、今回の承認は、製造販売後臨床試験を実施し有効性の検証を行い、速やかに試験成績・解析結果を提出することが条件とされている。(小林 周)
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・エーザイ株式会社 ニュースリリース