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ファイザー 嫌気性菌感染症治療剤「アネメトロ」を発売

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2014年09月26日 PM06:00

内服困難な患者への使用が可能な注射剤

ファイザー株式会社は9月19日、嫌気性菌感染症治療剤「(R)点滴静注液500mg(一般名:)」を9月26日から販売開始すると発表した。


画像はプレスリリースより

同剤は、ニトロイミダゾール系抗菌薬として、菌体または原虫内の酸化還元系の反応により還元されニトロソ化合物となる。これが偏性嫌気性菌または原虫に対し、強い抗菌活性や抗原虫活性を有することから、効果を発揮するとされている。

メトロニダゾールは、国内外において各種ガイドライン等により、嫌気性菌感染症に対する使用が推奨されている標準的治療薬で、国内では塩野義製薬株式会社からメトロニダゾール経口剤「フラジール(R)内服錠」がトリコモナス症を適応症とし、1961年に承認を取得している。2007年以降は、ヘリコバクター・ピロリ感染症、細菌性膣症、、感染性腸炎、アメーバ赤痢、ランブル鞭毛虫感染症の適応で追加承認を得ている。

しかし、世界30か国以上では、経口剤に加えて注射剤が取り扱われているのに対し、日本国内では注射剤が存在しなかった。嫌気性菌感染症では、原疾患が重症の場合、患者が易感染性状態となり、難治化したり重篤化したりするケースもある。そうした中、腹腔内感染症患者など内服が困難な患者も存在することから、治療において経口剤のみならず、国内でも使用できる注射剤が求められていた。

感染性腸炎やアメーバ赤痢なども効能・効果として

こうした医療ニーズを踏まえ、日本感染症教育研究会や日本感染症学会をはじめとする各種団体は、メトロニダゾール注射剤の開発要望を提出。2010年4月27日、「医療上の必要性の高い未承認薬適応外薬検討会議」で審議された結果、嫌気性菌感染症およびアメーバ赤痢に対する医療上の必要性の高さが評価され、開発企業が公募された。

これにファイザーが応え、臨床試験を実施。厚生労働省に対し承認申請を行い、嫌気性菌感染症、感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)およびアメーバ赤痢の適応で、今年7月4日に製造販売承認を取得していた。(紫音 裕)

▼外部リンク
ファイザー株式会社 プレスリリース

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